[ 高齢者・お役立ち情報 ]
[ 高齢者の健康保険・メディケア(Medicare) ]
最終更新日:2021年4月
メディケアに加入している方は、オバマケアの保険に加入できません。「オバマケアとメディケア」をお読みください。
*メディケア加入者は2014年から予防サービス、ガン・スクリーニング、年に1度の健康診断(”Wellness” visits)を自己負担なしで受診できるようになり、従来通り処方せん薬のディスカウントも受けることができます。また、メディケア・ブルー・ボタン(Medicare’s Blue Button)を使って、メディケアのクレームや自分の健康情報にアクセスしやすくなりました。
メディケアは米国連邦政府が管理してる健康保険プログラムで、65歳以上の高齢者や障がい年金(SSDI)を24ヶ月以上受給している障がい者の医療費の支払いを一部負担する制度です。なお、障がい年金を受給している方はメディケアが適用される3ヶ月前にメディケアの書類が送付されます。また、末期腎不全 (ESRD) の方は年齢に拘らずメディケアを受給することができます。
65歳の時点で老齢年金を受給している方は、65歳の誕生日の3ヵ月前にメディケア・カードが自動的に送付されます。65歳以降に老齢年金を受給する方は、自分でメディケアに申請しなければいけません。この際、誕生日月を含めた前後3ヵ月の7ヵ月間に申請します(例:誕生月が7月の場合、4月〜10月の間に申請)。65歳以降も現役でその後退職する方は、退職後8ヵ月以内は申請可能です。
一般申請期間として毎年1月1日〜3月31日にも申請できますが、前述したタイミング(誕生日月を含めた前後3ヶ月&退職後8ヶ月以内)で申請しなかった場合は、罰金を科されますのでご注意ください。また、一般申請期間に加入した保険は同年の7月1日から適用されます。
*コブラ(COBRA)プランに加入していても「現役」とはみなされないため、自分の誕生日月の前後3ヶ月以内にメディケアに加入しないといけません。
**従業員数が20名未満の場合、現役であってもメディケアに加入しないと罰金が科される場合があります。詳しくは雇用主へご確認ください。
メディケアにはA、B、C、Dとそれぞれ4つの種類があります。
- パートAは、病院、高度看護施設(Skilled Nursing Facilities)、ホスピスなどの入院が必要な施設の支払いや在宅ケア(医学的に必要な場合のみ)を負担します。10年以上米国で働き、メディケア税を納めていた方は、月々の保険料はありません。
- パートB は、パートAが負担しない理学療法や作業療法などを含め、医師や通院にかかる医療費や医療器具、在宅ケア(医学的に必要な場合のみ)、予防サービスを負担します。月々の保険料を支払います。
- パートC (メディケア・アドバンテージプラン)は HMOs、PPOs、その他民間医療保険会社がメディケア加入者に対して提供するプランです。このプランは、少なくともメディケア・パートA&パートBとほぼ同じ内容をカバーしますが、様々な異なったルール、費用、カバーの規制があります。更に、オリジナル・メディケアではカバーされない長期ケア、歯科治療、針療法、補聴器、健康プログラムなどをカバーするものもあります。ほとんどのプランにパートD(処方せん薬)も含まれています。パートBの保険料とは別に、パートC用の保険料を支払うプランもあります。また、コストを制限するために各保険会社は保険が適用される医師や医療機関等の選択肢を制限することが許可されています。そのため、パートCに加入する際は、かかりつけの医師や医療機関がネットワーク内であるという確認をしてください。
- パートDは民間保険会社を通して一部自己負担する、処方せん薬用の健康保険です。パートBのように月々の保険料を支払わなければいけません。これは各州、各会社によって申し込み方法などが違うため、メディケアのホームページをご覧ください。
メディギャップはオリジナル・メディケアでカバーされない費用(免責額、コーペイ、コインシュランスなど)のすべて、または一部を補足負担する保険で、民間の保険会社により提供するされています。A, B, C, D, F, G, K, L, M, N の10種類の標準化されたプランがあり、オリジナル・メディケアに加入していることがメディギャップに加入できる条件となります。
また、米国で仕事をした期間が10年未満でメディケア税を十分に納付していない場合でも、メディケアを購入することができます。*ただし、永住権保持者はアメリカに5年以上居住してからメディケア購入資格が得られます。
約7.5〜10年メディケア税を納付していた場合(30-39クレジット)、パートAの掛金は月々$240。
約7.5年未満の場合(30クレジット未満)、パートAの掛金は月々$437。
パートBは月々*$135.50。
パートDの掛金は保険会社によって異なります。(高所得者は高額になります。)
[ メディケア・パートA(病院への保険) ]
• 対象医療サービス
医療機関への入院
ホームヘルスケアの一部やホスピス等
• 病院に入院した場合の費用(2019年)
Deductible(保険会社年間免責額)が1回のベネフィット期間につき $1,364。入院60日目までは自己負担額はなし。61~90日目までは1日$341。91日目以降は1日$682かかります(ただし、生涯で60日間のみ。それ以降は全額自己負担)
• 高度看護施設に入院した場合の費用(2019年)
入院20日目までは自己負担なし。21〜100日目までは1日 $170.50。101日目以降は全額自己負担。
メディケア・パートB(医療費への保険)
*医学上必要な医療サービス、そして病気などの予防サービスを主に負担します。
• 対象医療サービスの一部
外来診察
医療機関への通院
医療器具や他の医療サービスの利用
救急車のサービス
血液検査などのラボ・サービス
理学療法等
独身で収入が $85,000 以下、夫婦合算申告をしているカップルで $170,000 以下の方々は月々 *$135.50の保険料を支払います。高額所得者は収入に従って保険料が上がります。一年間の医療費の最初の $185 までは自己負担し、その後はメディケアが80%を負担します。
2021年度の収入、保険料はこちらを参照してください。
[ メディケア・パートD ]
該当者:メディケアを持っている方
民間医療保険会社によって、月々の掛金や保険会社年間免責額、コーペイ(自己負担額)が異なります。NYにある51種類のプランを比較したい方は、メディケアのサイトをご覧になるか、311へ電話して Prescription Drug Plan Assistance を要請してください。
申請期間は毎年10月15日〜12月7日で、翌年の1月1日から適用されます。処方せん薬用のプランを メディケア・アドバンテージ・プラン(パートC)でお持ちの方は申請する必要はありません。また、メディケアに加入している資産の少ない低所得者は、”Medicare Savings Program/Extra Help” と呼ばれる、保険料等の支払いが免除されるサービスを受けられる場合もあります。申請する場合は、お近くのソーシャルセキュリティーオフィスに行かれるか、オンラインやお電話(1-800-772-1213)にて「Medicare Prescription Drug Plan costs へのサポート」を要請してください。
JASSIではメディケアやメディケアのコストを減額するプログラム(MSP)への申請のお手伝いをしています。JASSI シニア・プログラム 212-442-1541 ext. 3 までお気軽にお電話ください。
その他のメディケアに関する情報:
邦人・日系人 高齢者問題協議会
Medicare Rights Center(メディケアに関するヘルプをしている非営利団体。)ホットライン:1-800-333-4114
メディケアについて詳しく調べられるウェブサイト:
Medicare Interactive
Medicare.gov
DFTA Benefit Guide